迅雷法
通常攻撃: 最大5段の攻撃で敵に電磁ダメージを与える。操作中のオペレーターの場合、重攻撃はブレイク値18を与える。 落下攻撃: 空中で通常攻撃を使用すると、落下して周囲の敵に電磁ダメージを与える。 終撃: 近くにブレイク状態の敵がいるときに通常攻撃を使用すると、その敵に終撃を行い、高い電磁ダメージを与えてSPを一定量回復する。
ゾアン・ファンイはアーツユニットを使う突撃オペレーターで、電磁属性のダメージを与えることができる。

通常攻撃: 最大5段の攻撃で敵に電磁ダメージを与える。操作中のオペレーターの場合、重攻撃はブレイク値18を与える。 落下攻撃: 空中で通常攻撃を使用すると、落下して周囲の敵に電磁ダメージを与える。 終撃: 近くにブレイク状態の敵がいるときに通常攻撃を使用すると、その敵に終撃を行い、高い電磁ダメージを与えてSPを一定量回復する。
目標の感電状態を消費し、今回の戦技のダメージ倍率をアップさせる。さらに、消費した感電の異常段階+1に相当する数の蒼雷剣を生成する。既存の蒼雷剣の数が3本未満の場合、目標の感電状態を消費していなくても、蒼雷剣を1本生成できる。 その後、付近にある蒼雷剣で雷を誘導し、目標へ順に雷撃を放ち、電磁ダメージを与え、追加で必殺チャージを回復する。最後の雷撃によるダメージは6倍になる。 1回の戦技で生成できる蒼雷剣の数は3本まで。
操作中のオペレーターが電磁付着状態の敵に重攻撃または終撃を与えると発動可能。 息雷陣を作って敵を攻撃し、電磁ダメージを与える。電磁付着状態の敵に命中するとき、電磁付着を消費し、強制的に感電状態にする。さらに、消費した段階数に応じて、追加で必殺チャージを回復する。 強制的に感電状態にするときに、敵がすでに感電状態の場合、与える感電の異常段階+1になる。
理の境状態になる。 通常攻撃が強化される。自身の行動がより中断されにくくなる。 戦技「驚雷訣」のダメージ倍率がアップし、ダメージ範囲が拡大する。最後の雷撃が命中するときに電磁付着を付与する。 連携技「一息万変」が一定範囲内の敵に適用される。ダメージ倍率がアップし、CD回復速度も4倍までアップする。 初めて戦技「驚雷訣」を発動する場合、SPと感電を消費せず、目標が存在するとき、その目標が感電状態であるかに関わらず、必ず蒼雷剣を3本生成する。

製造室配属時、船室内全員の体力消耗-14%
昇進段階1で解放

製造室配属時、船室内全員の体力消耗-18%
昇進段階3で解放

製造室配属時、オペレーター経験値素材の製造効率+20%
昇進段階2で解放

製造室配属時、オペレーター経験値素材の製造効率+30%
昇進段階4で解放
戦技「驚雷訣」のダメージ倍率が1.15倍までアップし、戦闘開始後に初めて発動する戦技は追加で蒼雷剣を1本生成する 追加で生成する蒼雷剣は1回の戦技で生成できる蒼雷剣の数量制限を受けない
意志+20、戦技ダメージ+15%
戦技「驚雷訣」で感電を消費したあとにSPが10返還される 蒼雷剣の存在する時間+10秒
必殺技「風雷轟轟」に必要な必殺チャージ-15%
理の境状態では、自身が敵の電磁耐性を15無視してダメージを与える
【コードネーム】 庄 方宜 【性別】女 【身分証明】宏山科学院 【誕生日】8月7日 【種族】麒麟 【鉱石病感染状況】 メディカルチェックの結果、非感染者に認定。 【能力測定】 物理強度:標準 戦闘技術:標準 戦術立案:優秀 アーツ適性:卓越
ゾアン・ファンイは武陵科学発展区の代理であり、息壌新素材プロジェクトの天師責任者も兼任。宏山科学院の推薦により、エンドフィールド工業と協力して裂け目に関する研究を行っている。 「ゾアン・ファンイ天師とのお話はかつてないほどスムーズに進みました。彼女は数枚の提携契約書を凄まじい速さで読み終えると、疑問も異議も唱えず気楽な様子でサインをしたのです。まるでその書類には『明日から業務に当たるように』とだけ書いてあるような――これから先、十数年間の計画や合意事項が記されているというのに。この『無条件の信頼』は一体どこから来ているのでしょうか。管理人なら、ご存知かもしれませんね。」 ――エンドフィールド人事アシスタント マーティン・マーヴィン・マーレン
ゾアン天師が帝江号に来て、実験室に入り浸るワーカホリックがまた1人増えた。 ある種、自分の仕事を「楽しんでいる」とも言えるだろう。自ら進んで日々のスケジュールをパンパンに詰めると、1つずつこなし、1秒たりとも無駄にはしない。武陵城にある自宅は、新築のように常にきれいで真新しいが、それとは対照的に、実験室には日用品がうず高く積み上がっている。 宏山科学院が派遣した担当者が強制的に休暇を取らせなければ、彼女が手を止めることは無かったかもしれない。彼らはこれほど過酷なスケジュールの中で、実験の第一線にいる彼女が体を壊してしまうのではと心配していた。しかし誰もが知るように、彼女にとっての監獄とは無為に過ごす日々のことなのであった。 休暇の1日目こそゆったりと何もしない時間を楽しんでいたゾアン天師だったが、程なく焦りが眉に浮かび上がり、浜辺を行ったり来たりウロウロすると、実験室を気にし始めた。 憂いは日増しに深まる。休暇を終える日には起き上がることもできず、ベッドに伏せたまま小声でブツブツと呟くことしかできなくなっていた――「実験……実験室に向かわねば。これ以上、時間を無駄にするなど……間もなく結果が出るのです。こうしては居られぬのです……」 休暇を終え、意気揚々と実験室に踏み込んだ彼女の様子は、素晴らしい休暇を楽しんできたかのように見えた――が、実際はただ休暇が終わって喜んでいたのである。これには誰もが認める「ワーカホリック」、ペリカ監察官でさえ感心してしまうほどであった。 しかし、彼女がここまで仕事にのめり込む理由も理解はできる。この実験の結果を待ち望んでいるのは、彼女本人だけではない。宏山科学院、ひいてはタロⅡ中が彼女に注目しているのだ。 裂け目の動きが活発化する現在、実験では常に災害に対するまったく新しいアプローチが生まれる可能性があった。ある意味、彼女の時間は彼女だけのものではない。裂け目に故郷や命を奪われた数え切れない人々や、裂け目という逃れられない枷をつけられたこの星の未来へと分け与えられている。だから彼女は時間を無駄にしないし、できないのだ――たとえ1分1秒たりとも。
「ゾアン天師のことは好きですけど、本当に理解の難しい人です。」――彼女と一緒に働いたことのあるオペレーターは、皆同じように感じていた。 ゾアン天師の来歴は明確だ。武陵城を訪れた人なら誰でも、迎賓君の説明で一通りのことを教えてもらえる。詳細を知りたければ、天師府学院で彼女の論文を閲覧すれば良い。もちろん、すべて読み終えるまでには相当な時間がかかるが。ここまですれば、彼女がどういう人物かを理解するのは容易い。「長年研究の道を歩んだ学者であり、10年間武陵で職務をまっとうしてきた代理天師」だ。 学者や代理という立場を抜きにして、彼女自身をもっと知りたいのであれば、一緒に仕事をするほかない。武陵城に吹く3月の春風――多くの人が持つ、彼女への第一印象。優しく穏やかで、気持ちを軽くしてくれる。続いて、業務を共にすれば、長い間頭を悩ませていたこともすっと解決する。そのときの彼女はまるで真夏に吹く涼風のように、苛立った心を鎮め、落ち着かせてくれる。しかし、実験がひとたび行き詰まれば――そんなときでもゾアン天師は尋常ではないほどの冷静さを保っているが、これから巻き起こる嵐の気配をどうしても感じてしまうのだ。 まずは、話す速さ。彼女と話していると、まるで土砂降りの雨が降り掛かってくるようで、その速さについていける人などほとんどいない。次に、歩く速さ。動くたびに旋風が巻き起こり、机の上の報告書がバサバサと舞い散っていく。最後は、問題解決の速さ。稲妻のように正確に問題の核心を貫き、容赦なく粉々にする様子は、暗がりの中、稲光が進むべき方向を照らしてくれているかのようだ。 そうこうしているうちに、あっという間に問題は収束し、嵐は静まる。 何度か嵐の洗礼を経験すれば、彼女のことを理解できたと感じるだろう。しかし、ふとしたときに「学者や代理としての姿をより立体的に知っただけだ」と気づく。同時に、彼女は決して自分のことを語らない人なのだということにも。 嵐の中心に踏み込んでも、そこには何もなかったのだ。 【『宏山晩報』第8版】 訃報 宏山科学院の優秀な研究者であり医師のゾアン・ハンチン氏が、病気のため先週日曜日の6時23分、宏山第一病院で逝去されました。享年42歳。 今週木曜日、宏山葬儀場ホールにて告別式が執り行われる予定です。 連絡先:ゾアン・ジャンチン(兄)、ゾアン・ダイチン(妹) 【通信記録】 ゾアン・ジャンチン:誰かファンイを知らないか?今日は忙しくて、気づいたらあの子がいなくなっていたんだ。 ゾアン・ダイチン:安心して、私と一緒にいるから。 ゾアン・ジャンチン:そうか、無事で良かった……はぁ……お前がいてくれて助かった。まだ小さいのに、こんなことになるなんて…… ゾアン・ジャンチン:ハンチンが亡くなってから……この子は一言も話さない。お前はあの子と仲がいいだろう。どうだ、少しでも話せたか? ゾアン・ダイチン:ううん……口を開こうともしないの……
武陵研究基地での事故が発生してすぐ、ゾアン天師は危機的状況の中で任を受け、複数の避難所における管理を担当することになった。彼女の指揮のもと、被害を受けたエリアと安全なエリアの間に防衛網が張りめぐらされ、人員の配置や災害エリアの整理、資源の補給に至るまで、必要な支援が提供された。 そのときの優れた対応力を評価した宏山科学院の上層部から期待をかけられ、数多の候補者がいた中で武陵研究基地の再建という重要な任務を、まだ若い彼女に敢えて任せるという方針が貫かれることになった。 こういったプレッシャーの中でも、彼女は全身全霊で息壌の研究に取り組んだ。ときどき、自分が永遠に疲れを知らない機械であればどんなにいいかと考えてしまうこともあった。 実際、彼女はすでに機械のようなものであった。実験室にある侵蝕爆発の周期をシミュレーションするタイマーが彼女のゼンマイであり、数字が跳ね上がるたびに巻き上げられていく。そして正常状態に戻れば見えざる手がゼンマイを離し、彼女は足をぴんと伸ばした人形のように実験室と観測所の間を絶え間なく行き来する。 この時期、彼女は多くのものを諦め、多くのことを蔑ろにしていた…… しかしあるとき、仕事の手を止めて少し伸びをしようと顔を上げると、同僚たちの会話がふいに耳に入ってきた。 「お腹が空きました。火鍋が食べたい……」そう言ったのは顔に吹き出物の残る新入りの天師だ。しかし同僚は淡々と返事をする。「静かにしろ、研究をしに来たんだろう」 それを聞くと、若い男性はデスクの上のコーヒーをぐびっと喉の奥に流し込み、頬をパンパンとたたいて独りごちた。「ダメダメ、ここは家じゃないんだから。余計なことは考えない」 ゾアン天師自身の記憶では、そのとき雷法を思い切りお見舞いされたかのような衝撃と共に、目眩が襲ってきた――とのこと。 それが落ち着くと、仕事にかまけて見過ごしてきたものがはっきりと目に飛び込んできた――山のように積み上がった缶詰、濁った空気、やつれた顔、壁際に縮こまって眠る同僚、ずっと机に向かっていたために曲がった背中……急いで緑を探そうとしたが、周りを見渡して唯一発見した緑色は自分のPCのスクリーンだった。 慌てて実験室を飛び出してみたが、道端の梨の花はすでに萎れ、花びらが落ち始めていた。毎日机に向かっているせいで、力強く咲いていた存在に気づかなかったのだ。 呆然としていると、ふと過去に引き戻された。彼女が筆で直線や曲線を描き出すのを、皆が見ている。一筆ごとに、街の形が生き生きと紙に立ち上がってくる。 そのとき、彼女は何と言っただろうか? 「武陵城は皆の家でございます。」 それを、どうして忘れてしまったのか? 何と答えていいかわからなかった。 しかし、はっきりわかっていることが1つだけあった――「遅れども、辿り着かぬに勝る」 そしてその日の夕方、宏山科学院にいた天師の全員が、彼女の大声を聞いた。建物の間を必死に行き来しながら、皆に実験室から出て風に吹かれる梨の花を見るようにと呼びかけたのだった。わけがわからないといった様子の人たちをよそに、ドアを片っ端からたたき、全員すぐに春の終わりの景色を見るよう命じた。それでも動かない人がいれば、執務室の窓を開けて梨の花びらが入ってくるようにした。 後にその日のことを振り返って、ゾアン天師は働きすぎて頭がおかしくなったのだと笑う人もいた。ゾアン天師はただ微笑み、こう返した。寧ろ、働きすぎたからこそわかったのですよ、と。
【卒業式のスピーチ】 「ええと……皆さま、第██期卒業生のゾアン・ファンイです。皆さまを代表してここに立たせていただき、とても光栄です。」 「まずは、これまで支えてくださった先輩方へ。一番年下で、新入生よりもさらに2つ年下の私の面倒を見てくださったことに、感謝をお伝えしたいです。」 「手の届かない本棚の一番上から、必要な資料を取ってくださいました。授業では、必ず一番前の席を残してくださいました。実験に行き詰まったとしても、私の前で決して弱音を吐くことがありませんでした……」 「そして、最もありがたかったのは、まだ成人前の私の意見や提案を幼稚だと思わないでくださったことです。何度か飛び級をして、同じ年齢の友人を作る機会はありませんでしたが、その代わりに先輩方との貴重なご縁をいただきました。同年代の友人と共に成長する機会はなくとも、先輩方から温かく教え導いていただきました。」 「これからは、宏山科学院でさらに学んでいきます。そこでは、もっと年上の仲間たちと共に励むことになるでしょう……今後も皆様からご指導をいただき、新たな交友を結んでいきたいと思います……」 【弔辞】 「ここに立ち、帰らぬ人となった方々のために弔辞を読み上げるのに、もっと相応しい方がいらっしゃることはわかっています。ご両親、お子様、ご友人、故人の大切な方々がいらっしゃる中で……私はただの後輩にすぎないのですから。」 「研究基地で最も若輩の私が代表して追悼の言葉を述べる機会をいただいたのは、皆様のお心遣いによるものです……」 「これまで、多くの方々にお世話になりました。その誠意にどうお返しすれば良いのかと何度も尋ねました。すると、いつも笑って『今できることをすればいい、皆の期待を裏切らなければそれがお返しになる』と言ってくださいました。」 「旅立たれてもなお、私にかけてくださった期待が薄れることはございません。息壌プロジェクトに託した願いも消えることはございません。漸く、お返し出来る時が来たのです……」 「期待も願いもこの身に刻み、必ずや応えてみせます。」 【入学式の挨拶】 「皆様、武陵へようこそ。輝かしい青春の一時を実験室の中で過ごし、侵蝕および裂け目へと立ち向かう第一線に身を投じる決意をしてくださいましたこと、感謝申し上げます。皆様の中には、ご親族が嘗て研究基地に全てを捧げ、それ故に武陵を選択した方も多いものと理解しております。若さと活気に溢れた皆様の様子を拝見していると、昔のことを思い出します。当時の私は皆様と同じように立ち、皆様のご親族や先輩方に進むべき道を示していただく身でした。」 「此れ迄、私が託されたのは一生を尽くして得た研究成果なのだと思っておりました。なれど、今は諸先輩方に薫陶を受け、その足跡を辿り武陵へとやって来た皆様方もまた、私に託されたのだと受け止めております。」 「私はずっと、先輩方の恩に報いる最善の道とは、過去を惜しむのではなく理想の未来を見据え、只管進み続けることだと信じておりました。今では立ち止まって周りを見ること、後に続く者の道を照らし、未来を指し示すことも必要と心得るに至りました。」 「この道を共に歩むことを選択してくださった皆様――」 「改めて、感謝申し上げます。」 【新オペレーター歓迎会の録画映像】 「私が酔っている、と……いえ、そんなことはございません。ほんの僅かしか飲んでいませんよ……」 「9本目……?ええ、まあ……少々、飲みすぎたとも……」 「此程までに心が躍るのは、初めて研究基地を訪れた時以来……あの時も、歓迎会を開いてくださったのでしたね……」 「当時、私はジュースしか飲めなかったのですよ……でも、何度も杯を重ねて無邪気に笑っている様子を見ているうちに、私もふわふわとした気持ちに……雰囲気に酔ってしまったのでしょうね。」 「今日は……まるで、昔に戻ったかのようです。私たちが進むべき未来が目の前に広がり……」 「もう何も言う必要はないでしょう?……愉しい、愉しめれば、それで……」
敵であれ、お客様であれ――準備を整え、お迎えするのが礼儀というもの。
出立の前に、目覚ましのお茶など一口いかがでしょうか。
私に助けを求めるほどの困りごとが?何なりとお申し付けを。
任務に赴くのは久方ぶりでございます。衰えていないと良いのですが。
優れた武器であっても、朝夕共にしてこそ手慣れてくるもの。所感はまた、改めて。
新しきものは確かに強い。しかし、旧きものは慣れ親しんだ故、手放し難いのです。
学ぶほどに、強く感じます。全ては「滄海の一粟」に過ぎぬのだと。
いけませんね。画面に映る私は、如何にも不器用――なれば、手合わせをお願いしたく存じます。
為すべきことをしたまで。お気遣いは無用です。
ええ、もう結構でございます。お時間があるならば、むしろこの課題についてご意見を伺いたく。
これは……ええ、不要でございます。何かの折にお食事をご一緒させていただくか――或いは海辺に赴く機会があれば、耐塩植物を一株持ち帰っていただければと。
ご厚意、ありがたく頂戴いたします。時にお尋ねしたいのですが、武陵の名誉市民褒章の件は如何されますでしょうか。密かにお持ち帰りなさることのないよう――式典を整え、盛大にお祝いいたします故。
管理人、正式な加入の前に一点申し上げたく。武陵の代理を務める故、行政は得手なれど――エンドフィールドでは一介の天師として、研究に専念させていただきたく存じます。
名を……呼びましたか?
天師儀に新規モジュールを追加いたしました。共に確認しましょうか。
信じてくださるならば、お任せを。どれも些末なこと――私独りで対処可能でございます。
実験センターも同じ道ですから、共に参りましょう。
奇遇ですね。探しに行こうとしていたのですよ。
自ら足を運ぶのは初めてですが……私のホログラムは、帝江号で会議に参加したことがあるかと。
あの……ご所望の「巨大龍泡泡の像」でございますが、お届けできないこともなく……設置する場所は、熟考の必要があるかと存じますが。
エンドフィールドとの……失礼いたしました。武陵との共同プロジェクトでございますが、成果は既に出ております。実験報告もアップロード済みですから、お時間あるときにお目通しください。
此度、帝江号に参りましたのは業務のためではなく――武陵の梨の木に実が生ったのです。ですから、皆様にお届けに参りました。
幼い頃は、先生と共に天文台で星を数えることが何よりの楽しみでございました。その1つが帝江号であると教えていただき――とても遠い存在だと感じていたのです。しかし今や、眼前に在り――遠く隔たるは、あの記憶……
「万巻の書、万里の道」――多くの書物は読みましたが、実際に訪れた場所といえば宏山、武陵、そして帝江号の3カ所のみ。どうしても1つの地に長く留まってしまいます。10年、20年……或いは……生涯同じ場所に居るのかもしれません。
宏山へ業務報告をして参りました故、ささやかながらお土産を。高価なものではございませんが……心を込めて選びました。お気に召しますよう――
礼儀としては、慎重に保管すべきなのでしょう。但し、我儘をお許しいただけるのであれば――手元に、視線の届く範囲に置いておきたいのです。
倒れぬよう、支えてくださいますか。土をかぶせるのは私が――あの時、武陵に来る選択をしていなければ、農家か農業天師になっていたでしょう。皆が草花を好み、常に活気に満ちた家で、訪れる方からは清々しい気持ちになると仰っていただけたものでした。ですから、武陵城の建設計画にて真っ先に考えたのは――「訪れる皆を、どのような香りと空気で包むべきか」……
何故それほど緊張を?学院に連れて行こうなどとは考えておりません。方興街の新しい爛肉麺を一緒にと思ったのです。とはいえ、反省せねばなりませんね。私の顔を見て、真っ先に思い浮かぶことが仕事だとは……
武陵城で「二人三脚」の大会を開催する予定でございますが、一緒に参加いただけないでしょうか。東から西まで、北から南まで、日の出から日没の間に走り切れば合格。心配無用、私は昨年優勝いたしました。万が一の際は抱えて走りましょう。順位の心配も無用――入賞は確実でございます。
何をご覧に?私に関する記事でしょうか。それとも、先日発表した論文――ああ、此方でしたか。家族のことでしたら、遠慮なくお尋ねくださればと。私は両親を亡くし、叔父と叔母に育てていただきました。常に共に在ることは叶わず、友人が欲しいと幼い頃から願っておりましたが、いざそうなってみれば……独りの気楽さに、慣れてしまったのでしょうね。
武陵城を取り巻く嵐は凪ぎ、なれど行く先に待つ困難の姿も、私の目には浮かんで来るのです。管理人、心配は無用でございます。如何なる事があろうと、私共がずっと貴方の傍に居ります。冬はいずれ去り行くもの。雪を踏み、霜を越え、千里を行けば――必ず報われ、春の暁は訪れる。その景色を、共に迎えに参りましょう。
提示いただいた方向性は私共の構想と一致しております。しかし、技術面の壁は厚く、新たな解決の糸口が掴めたならば――花の香りに心奪われ、つい……今年は随分早く花が咲きましたね。なんと見事な……管理人、折角ですから外で景色を愛でつつ、この続きを。
武陵城にある植物は、天師が故郷から持ち寄ったものです。初めは、皆が家の一片を切り取り、武陵に貼り付けたのだと――郷愁に駆られたときに心を慰めるためだと、そう思っておりました。なれど、後に悟りました。皆は家を種に託し、武陵に根付かせた――そうして、武陵そのものを「家」としたのです。
溶液5mlを加え……色の変化、正常。沈殿、混濁無し。触媒により風味物質の生成を促し……温度を調整し、焦げぬよう……静かに撹拌、溶解速度良好……あ、管理人……いえ、実験ではなく料理を……しておりました。ミフに「インスタント食品か出前だけでは不摂生だ」といつも言われていましたので、自炊に挑戦しようと……味見なさいますか?
ふぅ……しょ、少々お待ちを……朝のランニングを終えたばかりですので、息を整える時間をいただきたく……え、ええ。今は朝の5時。わかっております。しかし、常なれば不思議なこともなく。4時に起き、5時に運動を終え、30分後から仕事を――10年以上、同じ日々を過ごしております。長く寝るのは勿体ない……欲張りなのです。やるべきことも、求むるものも多く、削るとなれば時間のみ。ところで、管理人――貴方はこんな時間に、どうして実験室へ?
月日が巡り、先輩方の命日も間近にございます。管理人、お時間があれば安思園までお付き合いいただけませんでしょうか。あの時、先輩方の遺骨を故郷に送り届けることが叶わず――重々承知しております。亡くなった皆のために何をしようと、取り返せるものではない。しかし、せめて記憶に少しでも長く留めておきたいのです。それがほんの一瞬、一秒であったとしても。
勿論、裂け目の傍らに武陵城を築くことの危険性については私も承知しております。なれど、城を建てる際、誰一人去るという選択をしなかった――武陵城は研究基地の使命を受け継ぐもの。天師は決して退かない。この城もまた――決して退くことはないのです。
先輩方は、自らの安否より研究成果を守り抜く道を選んだ――しかし、私にとっては彼らを失ったことが最大の損失でございました。息壌は作り直せても、人が還ることはない。管理人、私も理解はしているのです。研究の道に二度目などない。それでも、この道を歩み続ける後輩は決して絶えはしない――ですから、先輩方はあの選択をなさった。そうに違いありません。
ミフは……本当に不思議な人なのですよ。武陵城が出来たばかりの頃、積み重なる問題を前に1人、城外の山で心を落ち着けていたのですが――いえ、本当は……人目を避け、涙を拭っていたのです。あの頃のミフはまだ清波砦の人間で、私に会えば常に拳を振り上げていたというのに……あの夜だけは、何も言わず、一晩中傍にいてくれたのです……
目の前には2本の道――1つは息壌の研究を続けること。もう1つはそれを諦め、新しいプロジェクトに取り組むこと。私が今手を離したとて、息壌の研究は天師府の仲間によって定められた道筋通り進んでいくでしょう。私にはより力を尽くすべき分野があるのではと、幾度も思い悩み――なれど、これは先輩方が残した唯一のもの。そう考えると、どうしても手放すなど出来なかったのです。
さあ、お座りください。ブラインドボックスを開けてみましょう。研究院の息壌炉が解体されたために、製造元から相談を受けておりました。10周年記念の龍泡泡に息壌の要素を加えようと――ええ、コンプリートセットをご用意くださるとのお話もございましたが、自ら引き当てねば楽しみもないというものです。12分の1……確率は決して低くありません。研究において成果を得る困難と比べたら――生涯を費やそうとも、その日は訪れぬこともあるのですから。
良いものが見つかったならば、来た甲斐もあるというものです。
縁起の良い場所ですから――宝があるかもしれませんね。
「未知」という言葉は、蜜のように甘いもの。
来たる者、善からず――油断されぬよう。
学生の時分、鉱物採集の効率ならば貴方に負けず劣らずでございましたよ。
急がずとも。私が協力いたしましょう。
素晴らしい一品です。使い道もありましょう。
その収集方法は、研究の価値がございますね。
侵蝕の除去効率を高めることが叶うのでは――
暫し休息を――体力を温存し、控える難関に挑まねば。
薬を。遠慮せずに。
随分と良くなりました。
注意を!
気遣いは不要、お構いなく。
管理人……申し訳ございません……
鮮やかな手際、お見事。
正に……天衣無縫。
大袈裟です。
いいえ、皆の功績でしょう。
難戦を厭わず。忌むべきは無益な戦いです。
参りましょう。
容易いものでしたね。
管理人、次も必ず勝利を齎しましょう。
皆、お疲れ様でした。
耐え抜いたならば、敗北に非ず――
生きてさえいれば、如何様にでもなりましょう。
滅。
些末な。
蒼雷、落つ!
釈剣、征かん!
風雷、轟く!
ええ、参りましょう。
すぐに。
まだ諦めぬと?
無駄な抵抗はおやめなさい!
杜撰。
然に非ず。
驚雷声無く、流電雨を裂け!
雷雨為し、万物育つ!
青霄碧落、烏雲掃え!