血の償い
通常攻撃: 最大5段の攻撃で敵に灼熱ダメージを与える。操作中のオペレーターの場合、重攻撃はブレイク値18を与える。 落下攻撃: 空中で通常攻撃を使用すると、落下して周囲の敵に灼熱ダメージを与える。 終撃: 近くにブレイク状態の敵がいるときに通常攻撃を使用すると、その敵に終撃を行い、高い灼熱ダメージを与えてSPを一定量回復する。
カミーユは長柄武器を使う先鋒オペレーターで、灼熱属性のダメージを与えることができる。

通常攻撃: 最大5段の攻撃で敵に灼熱ダメージを与える。操作中のオペレーターの場合、重攻撃はブレイク値18を与える。 落下攻撃: 空中で通常攻撃を使用すると、落下して周囲の敵に灼熱ダメージを与える。 終撃: 近くにブレイク状態の敵がいるときに通常攻撃を使用すると、その敵に終撃を行い、高い灼熱ダメージを与えてSPを一定量回復する。
燃える血の翼を召喚して敵へ飛ばし、一定範囲内の敵に灼熱ダメージを与え、灼熱付着を付与する。その後、燃える血の翼は目標の周囲を一定時間包囲し、目標に弱体化と灼熱脆弱を付与する。目標が倒されたとき、燃える血の翼は近くの敵に飛び、その目標に灼熱ダメージを与え、灼熱付着、弱体化、灼熱脆弱を付与する。 燃える血の翼に包囲されている敵は、カミーユの連携技が命中したとき、一定時間後に爆発が発生し、追加で灼熱ダメージを受ける。
敵の灼熱付着が消費または吸収されると発動可能。 高速で駆け抜けて灼熱ダメージを与え、SPを一定量回復する。
カミーユが空中へ飛び上がり、槍の雨を降らせ、続けざまに横方向への攻撃を繰り出す。命中した目標に灼熱ダメージを与え、灼熱付着を付与し、同時にSPを一定量回復する。 発動後、一定時間次の戦技が追及に替わる。追及は連携技と見なされ、SPは消費しない。 追及:高速で駆け抜けて灼熱ダメージを与え、SPを一定量回復する。

培養室配属時、晶植素材の培養速度+20%
昇進段階1で解放

培養室配属時、晶植素材の培養速度+30%
昇進段階3で解放

製造室配属時、オペレーター経験値素材の製造効率+20%
昇進段階2で解放

製造室配属時、オペレーター経験値素材の製造効率+30%
昇進段階4で解放
戦技「影祓う」で付与する弱体化効果+5%、灼熱脆弱効果+5%、燃える血の翼の包囲持続時間+15秒
敏捷+20、知性+20
連携技「心抉る棘」のCD時間-2秒、「心抉る棘」と追及のダメージ倍率が1.3倍までアップし、SP回復量が1.15倍までアップする
必殺技「降り注ぐ深紅」に必要な必殺チャージ-15%
素質「血の蘇生」強化:1段階ごとの灼熱ダメージUP効果+6%
【コードネーム】カミーユ 【性別】男 【身分証明】セシュカ 【誕生日】11月20日 【種族】サルカズ 【鉱石病感染状況】 メディカルチェックの結果、非感染者に認定。 【能力測定】 物理強度:優秀 戦闘技術:標準 戦術立案:標準 アーツ適性:卓越 セシュカに意見を仰いでもなお、血を分けるという行為がカミーユのアーツ適性にどのような影響を及ぼしたのか、断定することは依然として難しい。 ――某サルカズオペレーター
カミーユ・アルノはセシュカの番人である。エンドフィールドとの協力を個人として希望し、管理人の推薦を受けて、現在は特殊技術部に所属している。 「カミーユさんの両親は、テラの連合調査組織の一員でした。彼はセシュカで生まれ育ちましたが、職種と過去の経緯から、長く浮遊都市を離れて暮らす道を選択しました。」 「本人は、罪を犯した血縁者を『追っている』と語っていますが、極めて長い期間にわたる空白だらけの経歴を辿ってみると、彼は知らず知らずのうちに『追う者』と『追われる者』の立場を逆転させられていたのだと気づきました。あらゆる人間関係や生育環境……より広義的な言葉を使うなら、彼の『人生』そのものが、この数十年で破壊し尽くされていたのです。」 「私がその件に触れたとき、カミーユさんは視線を天井に向け、そこにあった一点の染みをじっと見つめました。沈黙を破った彼は、さまざまなレトリックを交えて話をしてくれましたが、自らを『虚しく揺れる振り子』と形容したことが最も印象に残っています。」 「彼曰く、『私の時間は、あの日を境に完全に止まった』――」 「会話を終える頃、私は彼と付き合ううえで最も重要なことを悟りました――無駄な感情労働をしたくなければ、決して弟の話題に触れてはならないのだと。」 ――エンドフィールド人事アシスタント マーティン・マーヴィン・マーレン
『タロⅡ観光ガイド:セシュカ編』第3号 セシュカの開放日、旅行者が最初にすべきことは何か?ウィッチタイムのフラッグシップショップで、環タロ商会でも販売していない限定品を買い求めること?ガラスハウスバーでグラスを傾けること?それとも路地裏でこっそり店を構える巫術職人を探すこと?見どころだらけの浮遊都市、この最新ガイドでは、少々マニアックな選択肢――「番人のセーフハウス見学」についてお届けしよう。 「闇を友とし、どこか危険で人情味に欠ける、きわめて謎めいた集団」――これまで私が「番人」に持っていたイメージだ。おそらく多くの読者も私と同じではないだろうか。そうした印象を払拭するためか、最近の開放日では番人にまつわるイベントが新たに実施されるようになり、番人たちが長年果たしてきた役割を広く知ってもらう機会となっている。 案内役を務めてくれたのは退役した番人で、頭の中にあった冷徹なイメージとはまるで違った、穏やかで丁寧なゴリアテの女性だった。彼女が語ってくれたところによれば、「ヤコブ・マイセン」がセシュカから離反した際、人々とセシュカの信頼関係は危機的状況に陥った――そもそも、この離反がタロⅡ中のサルカズにとっても大きな打撃となったにも関わらず、である。こうした事態を二度と招かないように、セシュカの指導者は精鋭中の精鋭を召集し、番人部門を組織した。サルカズによる、あるいはサルカズを標的とする凶悪犯罪を専門に扱う部門である。 手がかりの貼られた壁や資料棚を見学し、特別に作られたという様々な巫術装備を見せてもらい、私たちはこの1時間を満喫した。そして彼女との会話から、もう一つ隠された事実を知ることとなった――番人が直面する最大の難題は「肉親の罪」だというのである。一般的に、事件の調査を容疑者の親族の手に委ねることはない。しかしサルカズの場合はまったく逆で、長寿の一族が数多く存在し、多彩なアーツを操る彼らにあっては、血のつながった者こそが追跡者として最も適当だというケースが多いとのことだ。 「そのことで苦しむ番人も多くいますし、『天秤』を前にして正義を貫けるのかと疑いの目を向けられることもあります。しかし、これまで感情に流されて原則を外れた者は1人もいません。」――番人の女性は、そう語った。 「あなたも、身内に刃を向けたことがあるのですか」私はそう問わずにはいられなかった。 彼女の顔に微かな動揺の色が浮かび、セーフハウスに1つしかない天窓へと視線を移した。そうして少しの時間空を見つめると、元の様子に戻ってこう言った――「私が使っているのは、あの人の銃なんです」 天窓から、空の縁を染める夕焼けがちらりと見えた。花火が弾ける――それは職人たちが織り上げた華やかな巫術であった。今日もまた、セシュカの平和な一日が過ぎていった。
【四号谷地の監視記録】 1. 源石副産物センター入口:映像は鮮明。エンドフィールドのオペレーターの通行を確認。異常なし。 2. 従業員寮南東方向:工業団連盟の人員が継続的に業務を行っている。目立った異常なし。 3. 中枢基地:カミーユ・アルノを確認。ズームインして観察を継続。 4. アブリー採石場:信号消失。ランドブレーカーに装着したカメラが破損した模様。対象は敵の襲撃を受けたと想定され、廃棄扱いとする。 5. 橋頭野営地:ランドブレーカーの一部は離脱したか、撤退の一団に加わった可能性あり。映像が不鮮明であったため、該当地点の映像は廃棄とする。 6. 工業団駐車場、源石発電所:全カメラにて、カミーユ・アルノおよびエンドフィールド管理人の動向監視に集中。 ………… 本報告書にて、四号谷地には何者かによって秘密裏に監視システムが設置されていたことを確認した。 今回、管理人が延べ数千時間を超える映像記録を持ち帰ってくることは想定外であった。さらに、分析員一同衝撃を受けたのは――その記録が、使われていない地下施設で発見したものであったことだ。すなわち、四号谷地に何者かが潜み、あらゆる人々の一挙手一投足を静かに観察し、掌握していたということである。 また、他者から察知されるのを防ぐため、カメラをランドブレーカーの体内に埋め込んで撮影した映像が一部存在すると気づいたとき(カミーユによれば、該当人物は手駒たちをあっさりと切り捨てたとのこと)分析員は思わず「セシュカが番人まで動員せざるを得なかったのはそういうわけか」と漏らすほかなかった。カミーユ・アルノが四号谷地に到着した後、すべてのカメラがこの番人の行動経路の監視へと切り替わったのは幸いだった。その期間がちょうどエンドフィールドの行動時期と重なっていたため、私たちは重要な情報を一切漏らさずに済んだ。逆に言えば、それはオペレーターが監視の存在に気づかなかった大きな要因でもあった。 映像を技術部に提出したところ、過去の破損した記録まで遡り、該当人物によるカミーユへの監視は、数十年前からすでに始まっていたことを突き止めた。本人は本件に対しさしたる反応を見せず、予想通りといった様子であったが、技術部の担当者たちは彼を気にかけて、装備面のアップグレードを行い、この密かな監視を防ぐと約束した。分析員がこのことをカミーユに伝えたが、彼はただ壁にもたれ、静かにスクリーンを見つめるだけだった……しばらくして、彼は顔を上げるとこう尋ねた。「もし皆が、画面の中にいる見知った誰かをずっと監視し続けているとしたなら……何を思うだろうか?」 さまざまな答えを返したが、カミーユはそのどれにも応じず、ただ長い沈黙の中に沈んでいった。最後に、彼はメモを1枚、報告書に挟んだ。 「人は似ているのに、これほどまでに違うのか?」 彼はその答えを求めていた。彼にはその答えが必要だったのだ。
カミーユはいつも、自分の感情をうまく隠せているつもりでいるらしい――抑えることを知らない一部のオペレーターに比べれば、それなりにうまくやっているかもしれない。だが、ふとした仕草が、彼を「裏切って」しまうのだ。 苛立ちを募らせているときは、目を伏せて床の継ぎ目を見つめたり、肩のあたりに触れたりする。他人と距離を取りたいときは、右脚に重心を移し、いつでも身を翻せるようにする。迷い、落ち着かないと感じたときは、知らず知らずのうちに腰に下げた風変わりな古びた鍵を指でなぞる。 エンドフィールドのオペレーターたちには、多少なりとも大切にしている品がある――イヴォンヌは友のように親しいアイスちゃん、ロッシは愛用している短剣、ダパンは常に背負っている使い慣れた鉄鍋。だがカミーユのそれは少し違っていた。鍵について尋ねられると、彼は火にでも触れたかのように瞬時に手を引いて口を閉ざし、それ以上何も語ろうとしなかった。 機械に詳しい者なら、それがオルゴールのムーブメントらしき何かを手作業で改造したものだと気づくだろう。だが、カミーユ本人は手作業をするような人物にも見えなければ、何か不動産を持っているわけでもない。その鍵がどの扉を開けるためのものなのか、誰にもわからない。 そのうち暗黙の了解として、誰も何も尋ねなくなっていった。 そんなある日、ふとした会話の中で、カミーユはあの鍵の由来を打ち明けた。袂を分かった弟が、手ずから作ってくれた贈り物なのだ、と。つまり、あの鍵はセシュカにあった彼らの家――事件の後にカミーユが売却し、二度と戻れない場所のものなのだ。今となってはただの飾りに過ぎず、それを撫でる癖も、ただ懐かしさから来るもの……そこに、言葉にしきれない切なさがわずかに混じっているのかもしれないが。話を終えたカミーユは鍵をそっとポケットにしまった。 彼が本当にしまっておきたかったのは、身体を抉り取られるようなあの痛みと、思い出すだけで疲弊してしまうような過去だったのかもしれない。しかし、「その人」から向けられた真心を前にすれば、それをしようとも、そうしたいとも思わなくなっていた。 数日後、1通のメッセージに導かれて、カミーユは管理人の執務室を訪れた。はじめに迎えてくれたのはその人の笑顔だった。そして、カチャリという小さな音と共に、新しい鍵が1本、カミーユの掌にそっと落とされた。 「最近はこういう鍵をあまり使わないからね。たった1本作るだけなのに、少し時間がかかってしまったんだ。」「君に、知っていてもらいたかったんだよ。帝江号には、君が開けられる扉がちゃんとあるんだって。」 カミーユはしばし呆然と立ち尽くし、やがて手を握りしめたまま、顔を背けた。長い沈黙の後、まるで喉元を掴まれた羽獣が、嘴の奥から最後の息をようやく絞り出したかのように、か細い声で「……ありがとう」と、たったひと言、呟いた。 彼の「ふとした仕草」について知らなかったとしても、きっとわかってしまっただろう――古い鍵と新しい鍵が触れ合って、ちりちりと鳴るその音は、今の彼のように嬉しそうに見えた。
【一部が欠けた手記】 赤子が最初に見る鏡は、母の瞳である。「この世界へようこそ」と囁いて君に視線を向ける母。そして君は目を開き、お互いの目を見つめる――まるで一面に拡がる海を渡ろうとするかのように、ひたむきに。その瞳に揺らめく光が消えたとき、そこに映る影が見えるだろう。 強きもの、弱きもの、憎らしきもの、愛らしきもの、清らかなもの、穢れたもの――鏡に映るその虚像の正体を君は見分ける。それが、君自身だ。 だが、もしも最初に覗き込んだ鏡が、母ではなかったとしたら?もしも君が、産声を上げるよりも先に目を開けていたとしたら?海の波はゆりかごのように、ゆらりゆらりと揺れる。誰かが君の指にそっと触れる。それが煩わしくもあり、却って安心するような気もする。それが誰なのかは、まだ分からない。それでも君は、濁りきった水を通して、ぼんやりと滲む双眸と、その瞳の中に映る君自身の姿を垣間見る。刹那、稲妻よりも速い何かが、君の身を貫く―― 彼は君と同じときにこの世に生まれた。2人は睦まじく寄り添い、ときにはじゃれ合う。君はいつも、彼の瞳に映る自分の姿を覗き込まずにはいられなかった……彼は君の物差しであり、影であり、この世界を己の内へと取り込む方法であった。一方彼は、君を頼って、君を慕って、そして君に焦がれた。その瞳に映る君は、日を追うごとに完璧に近づいていった。 ある日、その鏡に一筋の亀裂が走った。それはまたたく間に広がり、突如砕け散った。君の面影も、突然の嵐に襲われたかのように、崩れ去った。運命が君に囁きかけ、波が君を深淵へ引きずり込む。決して癒えることのない傷痕がひとつ刻まれ、そして、魂の半分を失った。武器を手に取り彼と闘わねばならない。そうすれば、愛より深いあの憎しみを貫き、完璧へと還ることができるのだから。 このとき、君はまだ気づいていなかった―― 彼の最初の鏡もまた、他ならぬ君だったということに。 【色褪せた1枚の新聞】 『ランドブレーカー、集落を襲撃――セシュカ、対巫術部隊を結成予定』 近日、浮遊都市を裏切り離反したヤコブ・マイセン及び彼の率いる「ランドブレーカー」が、文明地帯における治安問題の最大の焦点となっている。ヤコブらは源石の培養地一帯を占拠し、そこを拠点に源石を外部へと拡散し、略奪行為を繰り返している。 昨夜、ヤコブ直下のブラッドブルードである副官の指揮によって、文明地帯辺境の集落を狙った襲撃が発生したが、これは見事に撃退された。この集落は空白地帯に位置し、防御体制も不十分であったが、セシュカのブラッドブルードが1名、戦闘において鍵となる働きを見せた。彼はサルカズ巫術への深い知見をもって、いち早く戦闘施設を破壊し、さらには敵の指揮官の胸を刺し貫いた。これにより敵側は援護を受けつつも撤退を余儀なくされた。現在、当の指揮官は姿をくらまし、セシュカ側は引き続き追跡を続けている。 ヤコブの裏切りに関しては、セシュカは自らに責任があるとの姿勢だ。情報筋によれば、指導者たちは現在、サルカズ巫術がらみの犯罪に特化した、離反者の捕縛にあたる専門部隊について計画中であるという。
――もう待つ気はない。
一緒に行くべきか?いつでも動けるが。
君が指揮し、私が合わせる……いや、逆でも構わない。
想定通り、私を選んだか。出発しよう。
この槍は、血の海すら貫ける……使わせてもらおう。
番人はサルカズの巫術に基づき装備を選定するが……今は君の選択を信じている。
血中の不純物を除去し、より純粋な血へと……
この戦術の方針は、番人の職務にも活かせるように思う。
これは、エンドフィールド工業からの評価か?それとも、君の信頼をくれるとでも?
表彰、ありがたく受け取る。背負う責任が増えようと、今は……信頼の歓びだけを感じることにしよう。
これ以上の飾りは無粋か……友よ、私の血は君と共にある。
この星は互いを圧迫する巨大な力に覆われ、我々は息苦しい隙間を縫って生きることしかできない……ただ、些細な変化にも意義があるのだと君から学んだ。だから、私は……これからも君と共に歩んでいきたい。
カミーユ・アルノ、セシュカの番人。巫術犯罪に関与するサルカズを追っている。エンドフィールドの力を貸してもらいたい……その代わり、約束は必ず守る。
血に生まれ、血に終わる。
私の往く道に、罪を隠せるとでも?
1人で十分だ。意思疎通の時間を省けば効率は高まる。
動きがあったのか?
管理人……偶然ではない。君を待っていた。
帝江号は縦方向の空間が広い。必要があれば、天井を歩くこともある……違う、他人に挨拶するのを避けているわけではない。
電流が帝江号のケーブルを流れる音が聞こえる。エンジニア部がパラメーターを調節するたびに、音が変わる……都度、慣れなくてならないのは煩わしいが、嫌いではない。この船に穏やかな旅を与えるための、努力の証なのだから。
私はパズルが好きだ。散らばったピースを集め、元に戻す感覚が心地よい。それに、パズルは1人で事足りる。
セシュカが、ラストライトをエンドフィールドに送っただと?つまり、誠意ある協力――今なお2つの勢力が親密であり、理念も一致しているという証拠だ。遥か昔のことを思い出す……何も、変わっていない。
同じように空を飛ぶ造物であったとしても、セシュカと帝江号の居心地は全く違う。いや、どちらにも「安心感」は存在する。セシュカのそれは同胞たちに由来し、帝江号は……皆が安心し、頼れる人物の存在から来るのだろう。
人は、得てして自分が本当に望むものを理解しない。ただ、帝江号の人間は誰もが明確な目標に向かい、努力を続けている。私の推論だが――答えは管理人、君だ。指導者たる君が、特別だからではないのか?
君に渡したいものを、セシュカから持ってきた。上層部からの贈り物は、君の部屋に置いてある。
まさか、餞別では?いや、違うならいい。ありがたく頂こう。
実は、この数十年の間に君の姿を何度か遠くから見ていた。最初の印象は――「救世主」。しかし今は、親しい友だと思っている。他の人間がどう思うかは知らないが、私は今の君が好きだ。少なくとも、君はもうその身に風雪を纏う必要はない。身体にも、傷ひとつ無い……
いつも同じ夢を見る。家族が庭に佇み、ランドブレーカーが松明を掲げながら狂喜する――どれほど走ろうと近づくことも叶わず、ひたすら同じ場所を巡るだけ……酷いときは、毎晩のように同じ悪夢を見ていた。ただ、エンドフィールドに来てからは、随分と少なくなったのではないだろうか。
シャールの命を繋ぐため、血を……生命を分け与えた。彼は私の片割れであり、ある意味では、自分の子のようなものだ。ブラッドブルードが最も恐れることは、血の劣化――穢れだ。彼は、私の血で他者を傷つける愚行に走った……だから、私が止めなければならないと、そう誓った。
血のように身体から記憶を抜き取ることができれば……そうすれば、苦痛だけを削ぎ落とせるのではないかと思っていた。しかし、君と出会って気付いた……触れられず、忘れられず、消せないものこそが、今の私を形作っていると。管理人、君に協力しよう――過去のすべてを、取り戻すために。
血の半分を捨てた――その代償として、広げられるのは片翼のみ。もう片方は……鈍く疼くだけだ。まるで、失ったものを奪い返そうと、血が叫ぶように。しかし、君と過ごす中で得たものが空虚を埋め……いつか、古傷の痛みが消える日も来るのではないかと思っている。
実家の庭に「魔甘草」という植物が植えられていた。母は、サルカズがテラから持ち込んだ一抹の郷愁だと言っていたが、私は――人であれ、植物であれ、故郷を離れた者が生き抜く術を、この星と共に在る希望を掴んだ証なのだと思う。尤も、幼き日の私にとっては、巫術キャンディーの材料でしかなく……ちなみに、妙な味だが、悪くはない。
セシュカには、特殊な酒場がある。ガラスに覆われ、天井には巫術で光る人造の宝石が無数に吊られ――建物全体が、絶えず光り続けている。開放日にはサンクタがパーティーを開くが、彼らはとにかく騒がしい。眠れたものではない……ただ、セシュカにとって賑やかなのはむしろ良いことだ。少なくとも種族間の隔たりを……幾つも埋められた証拠になるのだから。
ウィッチタイムの商品カタログに載っている……ああ、私だ。サンプルが送られてくると、宣伝用の写真を撮って送っている。何年も前の話だが、巫術の店の扉を開けた瞬間、カウンターにいた店員がまるで珍しい獣を見たような顔になり……そのまま手を捕まれ、契約書にサインさせられてしまった。知っている人間に見られると少し妙な気持ちにはなるが、サンプルは貴重だ……管理人。手にカタログを持ったまま、一体どこへ?
幼い頃、私は家の鍵を何度も失くし……一度、シャールと喧嘩になったことがある。揉み合ううちに彼のオルゴールを誤って壊してしまったが、謝る私にシャールはムーブメントで鍵を作ってくれた……家のドアに辿りつくためのお守りだと言って。家族が全員いなくなり、私はセシュカの家を売った。今となっては、この鍵で開けられるドアは何処にもない。もう、何の意味もない……
あの赤い「魔槍」は私のアーツだ。血で物体を覆い、武器に変えることができる。血は私自身のものを使う……敵の血は穢れている。仲間の血は許されたとしても……使いたくはない。
100年前に戻ったとして、誰が想像できる?サルカズの浮遊都市が空を飛んだとき、人々の第一声は嫌悪ではなく「巫術ショーを見に行きたい」だったなど……セシュカは空を漂う一枚の羽根。無数の人が風向きを制し、地上の同胞とつながり、希望を届けることを願っている。
荒野の指導者ヤコブ……会ったことはある。最近は名前を口にする人間もいなくなった。個人的な感情を抜きにしても、文明地帯を崩壊に導こうとする考えは許容できるものではない。ただ、その手腕と非凡な才能は本物だ。もしヤコブ・マイセンが死んでいなかったら、ランドブレーカーは本当にタロⅡを引き裂いていたかもしれない。
私とシャールは似ていない。しかし時折、鏡の中で彼の顔が重なる……なんとか考えを理解しようと、皮肉めいた、あの嘲るような笑いを真似てみたこともあるが、理解などできるわけもなかった。なぜ復讐を捨て、両親を殺した賊に従うのか?疑念が纏わりついてくる……どうしても、答えが知りたい。
「番人」は特殊な役職で、人数も少ない。私が番人になったのはシャールがいたからだ……サルカズの巫術にかかわる事件は、血縁者による捜査が最も効率が良い。私はシャールのアーツを誰よりも理解していて、長期間の追跡に耐える執念を持つのも、私だけだ…。家族を追う苦痛はあれど、番人は忠実に職務を全うする者ばかり。もちろん、私も例外ではない……
両親はあの名高き議長に導かれ、サルカズの同胞と共にタロⅡへやってきた。セシュカの初期メンバーであり、「ライフボーン」の建設にも加わった……そして、最期は荒野の指導者に殺された。記憶にある母は優しく、皆が穏やかに過ごせるよう尽力していた。ただ、シャールの中にはもう一つの顔があったらしい……過去がどうであれ、裏切りは……裏切りだ。
痕跡を追おう。
有用な資源を確保しておけば、今後のためになる。
未知の領域には警戒せよ……番人の鉄則だ。
血の匂いが漂っている。注意が必要だ。
音色が心地よい……
任せてもらえれば、すぐに終わらせる。
行動を起こせば、見返りがあるものだ。
オーリレン……逃げ足の早い相手だ。
大地の穢れを浄化した。
深淵の闇より、一滴の血を取り返した……
黙って使え。
血の中で命が蘇る……
避けろ!
たとえ、最後の一滴だろうと……
血の海から……嘆きの声が迫り来る……
動きが洗練されている。
私の血まで騒ぎ出した。
物の数にも入らない。
共に努力した結果だ。
足掻くだけ足掻け……
ただ、進むだけ……
風が鉄錆の味を消し去った……終わりだ。
美しい追跡だ。
誰かと協力するのは……いや、今回は例外だ。
我々が流した血の10倍苦しみを与えた。任務完了……勝利だ。
敗北の味は苦くとも、すべてが終わるわけではない。血は血で制す。我々の目的は……進むことだけ。
それだけか?
貫く!
終焉を授けよう……
破滅の訪れか……
抵抗しても無駄だ。
巫術対策を。
包囲する。
逃げ場はもうない。
穢れた血よ……逝け。
死を受け入れろ。
哀れな……
深紅の雨よ……
常夜に堕ちろ。
罪は業火で焼き払う!